背中の筋肉を鍛えるコツとメニューをプロが解説!背中を鍛えて美しいボディラインへ

背中の筋肉を鍛えるコツとメニューをプロが解説!背中を鍛えて美しいボディラインへ

今回は現役トレーナーの大久保孝一が背中の筋肉を鍛える方法を紹介します。背中の筋肉の役割を理解し、効果的なメニュープログラムでスタイルアップしましょう。

この記事を書いた人

大久保 孝一
大久保 孝一

筋トレアカデミー代表。現在は主に、関節に負担をかけずに筋肉を鍛える独自のトレーニング法を用いて、高齢者の筋力アップ、筋肥大、リハビリ、ダイエットのお手伝いをさせて頂いております。

instagram:https://www.instagram.com/kintoreacademy/?hl=ja

本日のメニュー

背中の筋肉は、上半身のスタイルアップを図る上で欠かせない筋肉です。
後ろ姿を魅力的に見せることで、男性は逞しさ女性は美しさが際立つのです。
しかし、背面にあって目視できないため、鍛えにくい筋肉でもあるのです。
背中を鍛えていても、背中に効いている気がしないという人も多くいます。
そこで今回は、背中の筋肉を効果的に鍛える方法について徹底解説します。
背中を鍛える正しいフォームや鍛え方のコツを分かりやすくお教えしますので、
是非当記事を参考にして、効果的なスタイルアップを実現させてください。
 

背中は「4種類の筋肉」で構成されている

背中の筋肉は「僧帽筋」「広背筋」「大円筋」「脊柱起立筋」で構成されています。
そして、これら4つの筋肉には、それぞれ重要な役割があるのです。
それでは、背中を構成する4つの筋肉について、詳しく説明します。
 

僧帽筋


僧帽筋とは、首の付け根から肩甲骨にかけて逆三角形状に広がっている筋肉です。
僧帽筋は、上部・中部・下部の3つのパーツから成り、上部は主に肩甲骨を上げる働き、中部・下部は主に肩甲骨を寄せる、下げる働きをしています。
また、僧帽筋上部は、肩凝りの原因となる部分としてもよく知られています。
 

広背筋


広背筋とは、背中の中部(脇の下)から下部(腰)にかけて広がっている筋肉です。
上半身の中で最も表面積が大きい筋肉ですが、厚みはなく薄っぺらいので、大胸筋や三角筋、上腕三頭筋よりも筋量(筋体積)は小さくなります。
広背筋は主に、上腕を引くプル系の働きをする筋肉であり、前方から横向きに後方へ引いたり、上方から縦向きに下方へ引いたりなど、動作方向は多様です。
 

大円筋


大円筋とは肩甲骨と上腕骨の間を繋ぐ筋肉であり、脇の下辺りにあります。
他の背中の筋肉ほど大きくありませんが、肩周りを動かす役割を担っています。
具体的には、肩関節を内側に閉じて腕を体の正面に持ってくる動作を行います。
また、肩関節を開いて腕を体の後ろ側に持っていく動作もサポートしています。
 

脊柱起立筋


脊柱起立筋とは、頚椎から骨盤にかけて、背骨に沿って走っている非常に細長い筋肉であり、腸肋筋・最長筋・棘筋という3種類の筋肉で構成されています。
脊柱起立筋は主に、上体を反らす体幹伸展の働きをし、また、姿勢を保持する際に、背面から体幹を支える非常に重要な働きをしています。
脊柱起立筋は、あらゆる場面で酷使されるため、非常に凝りやすい筋肉です。
デスクワーク中に背中に痛みを感じるのは、脊柱起立筋が疲れているからです。
 

広くて逞しい背中は男の魅力を引き立てる

鍛えられた背中は、男性にとっても女性にとっても、スタイルアップの鍵です。
背中の筋肉が鍛えられることで、魅力的なボディラインが形成されるのです。
それでは、背中を鍛えることによる「男性のスタイルアップ効果」を紹介します。
広くて逞しい背中は、男の魅力をアップさせる最強のアイテムなのです。
 

広い背中は女性をドキッとさせる

男性の背中は、もともと女性の背中よりも広く出来ています。
特に鍛えている男性の背中は、大きな逆三角形状になっています。
これは男性ならではの身体的特徴であり、女性は男性の背中の「広さ」に、自分たちにはない大きな魅力を感じることになるのです。
 

逞しい背中は「頼れる男」を演出

男性の背中の身体的特徴として、ガッチリして逞しいという点も挙げられます。
男性のガッチリとした逞しい背中は、女性に対して「頼れる男」「包容力のある男」のイメージを抱かせ、思わず飛びつきたくなる衝動を与えるそうです。
とにかく男性にとって「背中」とは、男としての魅力をアピール出来る絶好の部位であり、しっかりと鍛えておきたい筋肉なのです。
 

綺麗な背中は女性の美しさを際立たせる

続いて、背中を鍛えることによる「女性のスタイルアップ効果」を紹介します。
スッキリした綺麗な背中は、女性の美しさをアップさせる最強のパーツなのです。
 

美しい「ヴィーナスライン」が形成される

ヴィーナスラインとは、背中の真ん中に出来る縦のラインのことです。
主に脊柱起立筋が鍛えられると、両サイドの筋肉が盛り上がり、そこに出来た溝が美しい縦線「ヴィーナスライン」となって現れるのです。
このラインは、女性らしさを感じさせる魅力的な場所であり、背中が見える「オープンバック」のワンピースを着た時に、女性の美しさを際立たせます。
女性であっても、綺麗な背中を作るためには筋肉を鍛えることが必要です。
美しいヴィーナスラインを作り、若々しく素敵な背中を手に入れてください。
 

背筋がピンと伸びた「姿勢美人」になれる

背中の筋肉は、正しい姿勢を保持する重要な役割を担っている筋肉です。
特に脊柱起立筋が鍛えられると、背筋がピンと伸びた「姿勢美人」になれるのです。
姿勢美人の特徴は、前から見ると細いのに横から見ると立体的に見えることです。
姿勢美人になるためには、肩を正しい位置に保持することがポイントです。
肩が前に出てしまうと背中が丸まり、横から見た時に胸が埋もれてしまうのです。
肩を正しい位置に保持するためには、脊柱起立筋を鍛えて、背筋がピンと伸びた正しい姿勢を保持することが大切になるのです。
 

背中を鍛えて効率よく筋肉を増やそう!

背中の筋肉は「僧帽筋」「広背筋」「大円筋」「脊柱起立筋」で構成されています。
ですから、背中全体として見た場合、かなり大きな部位になるのです。
筋肉を効率よく増やすには、大きな部位を優先して鍛えるのが鉄則です。
つまり、背中を鍛えることで、筋肉を効率よく増やすことが出来るのです。

背中は上半身の中で最も大きな部位

上半身を構成する筋肉の大きさ(筋体積)ランキングは下記の通りですが、トップ10の中に「広背筋(4位)」「僧帽筋(5位)」「脊柱起立筋(7位)」が入っています。
つまり、背中全体として見た場合には、最も筋体積が大きい部位なのです。
(上半身の筋体積ランキング)
1位 三角筋 792cm³
2位 大胸筋 676cm³
3位 上腕三頭筋 620cm³
4位 広背筋 550cm³
5位 僧帽筋 458cm³
6位 上腕二頭筋 366cm³
7位 脊柱起立筋 225cm³
8位 腹直筋 170cm³
9位 前腕筋 163cm³
10位 腹斜筋 143cm³
※石井直方著「筋肉の使い方・鍛え方パーフェクト辞典」参照
 

背中を鍛えることで得られる筋トレ効果

上記ランキングで見ると、広背筋+僧帽筋+脊柱起立筋=1233cm³となります。
つまり、背中全体として見ると、三角筋や大胸筋よりも筋体積が大きいのです。
ですから、背中の筋肉を鍛えることで、効率よく上半身の筋肉を増やせるのです。
また、背中の筋肉を鍛える際には、三角筋や上腕二頭筋、前腕筋なども連動して鍛えられるため、上半身の筋肉を増やす上でより効果的なのです。
女性の場合には、軽重量×高回数で鍛えることで、背中の贅肉を落としスッキリさせると共に、連動して鍛えられる肩や腕も引き締めることが出来ます。
 

背中を鍛えるコツは「しっかり引いて静止維持」

背中の筋肉は、トレーニング中に目視しながら動作することが出来ません。
そのため、他の筋肉に比べて意識しづらく、効かせるのが難しくなります。
特に初心者の場合には、背中に効く感覚がつかめるまでに少し時間を要します。
ここでは、早く感覚をつかめるように、背中の筋肉に効かせるコツをお教えします。
とても効果的なテクニックになりますので、是非実践してみてください。
 

広背筋を中心に鍛える

広く逞しい背中を作る上でメインターゲットとなるのが「広背筋」です。
広背筋を鍛えることによって、背中に「広さ」と「厚み」が備わるのです。
特に初心者の場合には、広背筋を中心に鍛える種目を1~2種目行うことで、僧帽筋脊柱起立筋も連動して鍛えられますので、背中全体が発達してきます。
初期の段階では「背中を鍛える=広背筋を鍛える」と考えることがポイントです。

肘を後方にしっかり引く

まずは、広背筋を鍛える代表的種目である「シーテッドロウイング」をご覧ください。


広背筋に効かせるには、肘を後方にしっかりと引くことがポイントになってきます。
広背筋は主に上腕を引くプル系の働きをしますので、腕を曲げて肘を後方にしっかりと引くことによって、広背筋の収縮が強まり筋トレ効果が高まるのです。
初心者の場合、広背筋を意識しようとしても難しいので、肘を後方にしっかりと引くよう意識することで、広背筋の収縮が強まり自ずと効くようになってきます。
 

最大筋収縮位置での静止維持

広背筋への効きを強めるには、肘を引いた位置で静止維持を行うようにします。
肘を引いた後すぐに戻さずに、2~3秒間そのままの状態をキープするのです。
広背筋などのプル系種目では、腕を曲げるに伴い筋肉の収縮が強まってきます。
そして、フィニッシュの位置で最も強く筋肉が収縮するのです。
しかし、フィニッシュした際に慣性が働くため、瞬間的に無負荷状態となります。
そのためすぐに戻してしまうと、筋肉が負荷を受け切ることが出来ないのです。
そこで大切になってくるのが、2~3秒間の静止維持なのです。
収縮した筋肉がしっかりと負荷を受け切るには、この静止維持が必要です。
静止維持を加えることで、広背筋への効きが格段に良くなってきます。
 

重さよりもフォームが優先

広背筋への効きを強めるには、重さよりもフォームを優先させる必要があります。
使用重量が重すぎると、十分に肘を引くことが出来なくなるからです。
ジムで見ていると、使用重量が重すぎて肘が十分に引けていない人が多くいます。
いくら重い重量を扱っても、肘の引きが浅ければ広背筋の収縮は強まりません。
ですから、肘をしっかりと引ける範囲で重い重量を扱うことが大切です。
 

背中のおすすめ自重トレーニング5選

それでは、背中の筋肉を効果的に鍛える自重トレーニング種目を紹介します。
背中の自重トレーニングとして有名なのが「懸垂」ですが、自宅で器具なしで鍛えられるトレーニング種目もありますので、是非チャレンジしてみてください。
 

チンニング(懸垂)


広背筋をメインに鍛え、背中全体に広がりをつけるためのトレーニングです。
体を引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、広背筋でしっかりと負荷を受けることが出来ます。
また、体を下ろす際には、重力に逆らってゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
広背筋の種目では、胸(肺)の伸縮に合わせた呼吸がポイントとなります。
チンニングは筋力が強くないと回数をこなせないので、初心者の場合には、インバーテッドロウイングなどで筋力を高めてからトライすると良いでしょう。
 

インバーテッドロウイング(順手)


広背筋をメインに鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
体を寝かせた状態で引き上げるため、初心者でも取り組みやすい種目になります。
体を引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、広背筋への効きを強めることが出来ます。
また、体を下ろす際には、重力に逆らってゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

インバーテッドロウイング(逆手)


逆手で行うことで、背中の中部~下部への刺激を強めることが出来ます。
また、逆手で引くことで、上腕二頭筋の収縮も強まってきます。
体を引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、広背筋への効きを強めることが出来ます。
また、体を下ろす際には、重力に逆らってゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

バックエクステンション


脊柱起立筋をメインで鍛え、背骨まわりの筋肉を発達させるトレーニングです。
両手足を浮かせた位置が脊柱起立筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えると、脊柱起立筋への負荷が強まり効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら体を反らし、息を吐きながら戻すようにします。
 

リバースエルボープッシュアップ


主に広背筋僧帽筋を鍛え、背中上部~中部に厚みをつけるトレーニングです。
上体を起こした位置が最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えることで、広背筋と僧帽筋への刺激を強めることが出来ます。
呼吸方法は、息を吸いながら体を起こし、息を吐きながら戻すようにします。
 

背中のおすすめダンベルトレーニング5選

では次に、ダンベルを使って背中を鍛えるトレーニング種目を紹介します。
ダンベルは、自宅で場所を取らずにトレーニング出来る便利な器具です。
自宅で本格的に背中を鍛えたい場合には、ダンベルの購入をオススメします。
 

ダンベルベントオーバーロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
肘をしっかりと引くようにすることで、自ずと広背筋の収縮が強まります。
また、胸を張り背中のアーチを維持した状態で動作するようにします。
ダンベルを引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えることで、広背筋への効きが良くなります。
また、ダンベルを下ろす際には、ゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

ワンハンドダンベルロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
片側ずつ行うことで動作が安定するため、腰への負担を軽減させられます。
腰痛の不安がある場合には、ワンハンドで行うことをオススメします
ダンベルを引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えることで、広背筋への効きが良くなります。
また、ダンベルを下ろす際には、ゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

ダンベルプルオーバー


背中上部~中部(僧帽筋・大円筋・広背筋)を発達させるトレーニングです。
また、大胸筋への刺激も強まるため、大胸筋のトレーニングとしても有効です。
ダンベルを下降させながらお尻を落とし、ダンベルを戻しながらお尻を上げるようにすることで、筋肉に負荷がかかりやすくなり効果的です。
また、大きく息を吸いながら下降させることで筋肉のストレッチ感が強まり、そこから大きく息を吐きながら戻すことで収縮をより強めることができます。
 

ダンベルデッドリフト


脊柱起立筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
また、大臀筋ハムストリングスへの刺激も強まります。
ダンベルは可能な限り体に近い軌道で引き上げ、同じ軌道で下ろしていきます。
すね⇒太もも⇒脚の付け根と、体の前面に沿うように引くと上手く引けます。
そして、立ち上がりながら胸を張って肩甲骨を寄せていくようにします。
フィニッシュでは、肩と肘を体側後方へ引き背中を収縮させるようにします。
背中を収縮させた状態で2秒ほど静止維持を加えると、効果が更に高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

ルーマニアンダンベルデッドリフト


脊柱起立筋・大臀筋・ハムストリングスを鍛えることが出来るトレーニングです。
脚を伸ばしたままダンベルを引き上げることで動作がしやすくなりますので、初心者の場合には、このフォームでのデッドリフトから始めと良いでしょう。
脚を伸ばしたまま上体を前傾させると腰への負担が大きくなると思われるかもしれませんが、それはダンベルを体から離して行った場合です。
動画のように、ダンベルを体に沿って動かすことで、腰への負担は軽減されますし、膝の屈曲に合わせて引き上げたり下ろしたりする必要がないので、初心者にとっては、このフォームの方が動作しやすく安全なのです。

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背中のおすすめバーベルトレーニング4選

続いて、バーベルを使って背中を鍛えるトレーニング種目を紹介します。
バーベルの利点としては、ダンベルよりも重い重量を扱えるということです。
より高重量の負荷をかけることで、筋肥大効果を高めることが出来ます。
 

バーベルベントオーバーロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
フィニッシュで肘をしっかりと引くことで、広背筋の収縮が強まります。
また、胸を張り背中のアーチを維持した状態で動作するようにします。
バーベルを引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、筋肥大効果が高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

バーベルシュラッグ


僧帽筋をメインで鍛え、主に背中上部を発達させるためのトレーニングです。
肩を最も高く上げた位置が僧帽筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、僧帽筋への刺激が強まります。
呼吸方法は、息を吸いながら肩を上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

バーベルデッドリフト


脊柱起立筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
また、大臀筋ハムストリングスへの刺激も強まります。
バーベルは可能な限り体に近い軌道で引き上げ、同じ軌道で下ろしていきます。
すね⇒太もも⇒脚の付け根と、体の前面に沿うように引くと上手く引けます。
そして、立ち上がりながら胸を張って肩甲骨を寄せていくようにします。
フィニッシュでは、肩と肘を体側後方へ引き背中を収縮させるようにします。
背中を収縮させた状態で2秒ほど静止維持を加えると、効果が更に高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

ルーマニアンバーベルデッドリフト


主に脊柱起立筋・大臀筋・ハムストリングスを鍛えるトレーニングです。
脚を伸ばしたままバーベルを引き上げることで動作がしやすくなります。
脚を伸ばしたまま前傾姿勢になると腰への負担が大きくなると思われるかもしれませんが、それはバーベルを体から離して行った場合です。
バーベルを体に近い軌道で動かすことで、腰への負担は軽減されます。
フィニッシュでは、肩と肘を体側後方へ引き背中を収縮させるようにします。
背中を収縮させた状態で2秒ほど静止維持を加えると、効果が更に高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。

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器具を使った背中のおすすめトレーニング7選

器具を使って背中を鍛えるトレーニング種目についても紹介しておきます。
ジムには様々な器具やマシンがありますが、ここでは、ラットマシン・TRX・Tバー・チューブ・ベンチを使った鍛え方を紹介します。
 

ラットマシンプルダウン


広背筋をメインで鍛え、背中全体に広がりと厚みをつけるトレーニングです。
動作中は胸を張り、背中を反らした状態にしておきます。
また、バーは真下に引くのではなく、胸に近づけように引いてきます。
フィニッシュでは肘をしっかりと引き、バーを出来るだけ胸に近づけます。
バーを胸に最も近づけた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えることで、より効果が高まります。
呼吸方法は、息を吸いながらバーを引き、息を吐きながら戻すようにします。
なお、動画では逆手で行っていますが、順手で握って行ってもOKです。
順手で行うと、背中全体に広がりをつける効果が強まり、逆手で行った場合には、背中全体に厚みをつける効果が強まります。
 

ケーブルプルオーバー


大円筋・広背筋をメインで鍛え、背中に広がりをつけるためのトレーニングです。
大円筋が発達すると、正面から見た時に脇の下に筋肉の壁が作られ、上半身の逆三角形シルエットが強調されるようになります。
バーを押し下げた位置が大円筋・広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、筋肉への効きが良くなります。
呼吸方法は、息を吐きながらバーを押し下げ、息を吸いながら戻すようにします。
 

Tバーロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
バーの軌道が固定されているため、動作が安定しやすくなります。
フィニッシュで肘をしっかりと引くことで、広背筋の収縮が強まります。
また、胸を張り背中のアーチを維持した状態で動作するようにします。
バーベルを引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、より効果が高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。
 

スパイダーロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
ベンチに体を固定することで、反動が使えず動作が安定するため、腰への負担を軽減させながら、広背筋への刺激を強めることが出来ます。
ダンベルを引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えることで、筋肥大効果が高まります。
また、ダンベルを下ろす際には、ゆっくり目に下ろすと更に効果的です。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら下ろすようにします。

プローンプルダウン


僧帽筋をメインで鍛え、背中上部に厚みをつけるためのトレーニングです。
腕を曲げチューブを肩後方に下ろした位置が僧帽筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を加えるようにします。
静止維持の間は、チューブの両端を引っ張りながら肩甲骨を下げるようにします。
呼吸方法は、息を吸いながら腕を曲げ、息を吐きながら戻すようにします。
 

TRXチンニング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に広がりをつけるためのトレーニングです。
自重ですが、動作が不安定な分、筋肉の緊張が強まり筋出力が高まります。
フィニッシュで胸をしっかりと張るようにすると広背筋の収縮が強まります。
上体を最も高く引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、より効果が高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら戻すようにします。
 

TRXロウイング


広背筋をメインで鍛え、背中全体に厚みをつけるためのトレーニングです。
フィニッシュで胸をしっかりと張るようにすると広背筋の収縮が強まります。
また、体を真っ直ぐにしたまま動作することで、体に対して肘を垂直に引くことが出来るため、広背筋を収縮させやすくなります。
上体を最も高く引き上げた位置が広背筋の最大筋収縮位置になりますので、その位置で2~3秒間の静止維持を行うことで、筋肥大効果が更に高まります。
呼吸方法は、息を吸いながら引き上げ、息を吐きながら戻すようにします。
 

初心者は2種目でOK!上級者は4~5種目で多角的に!

それでは、背中を鍛える効果的なトレーニングプログラムを紹介します。
ポイントは、初心者は少ない種目数で背中全体の筋肉をカバーし、中上級者は種目数を増やして、背中の筋肉を多角的に鍛えるようにすることです。
 

初心者用背中の筋トレプログラム

①ベントオーバーロウイング(ダンベルorバーベル)
⇒10~15回×2セット
②ラットマシンプルダウン(順手or逆手)
⇒10~15回×2セット
※セット間のインターバルは2~3分を目安とします。
10~15回がギリギリ繰り返せる重量で行います。
※上記プログラムを1~2日置きに週3日行うようにします。
※上記2種目を行うことで、背中全体をバランスよく鍛えられます。
※初心者は、まずはこれら2種目をマスターすることが大切です。
 

中上級者用背中の筋トレプログラム

①チンニング(懸垂) ★広背筋がターゲット
⇒限界数×2セット
②バーベルベントオーバーロウ ★広背筋がターゲット
⇒8~12回×2セット
③ケーブルプルオーバー ★大円筋がターゲット
⇒8~12回×2セット
④バーベルシュラッグ ★僧帽筋がターゲット
⇒8~12回×2セット
⑤バーベルデッドリフト ★脊柱起立筋がターゲット
⇒8~12回×2セット
※セット間のインターバルは2~3分を目安とします。
8~12回がギリギリ繰り返せる重量で行います。
※上記プログラムを2~3日置きに週2日行うようにします。
※上記5種目を行うことで、背中全体を多角的に鍛えられます。
※4~5種目で合計8~10セットを目安としてください。
 

女性におすすめ背中スッキリプログラム3選

最後に、女性におすすめの「背中スッキリプログラム」を紹介します。
背中の贅肉を取り、スッキリと引き締めるためのプログラムになります。
女性の場合には、軽重量の負荷で高回数繰り返すトレーニングの方が効果的であり、脂肪燃焼を促しながら背中の筋肉をシェイプアップすることが出来ます。
 

自宅で出来る背中の脂肪燃焼トレーニング


4種類の背中のエクササイズを、30秒間ずつ連続して行うプログラムです。
インターバルを10秒間ずつ取りながら行いますが、キツイ場合には、インターバルを20~30秒間に延ばして行うようにしてください。
背中全体をバランス良く刺激しながら、後半ではヒップアップ効果のある動きも取り入れられていますので、美しい背中のS字ラインを作るのに効果的です。
1日たった3分でOKなので、出来るだけ毎日続けて頑張りましょう。
 

リバースプランクトレーニング


リバースプランクストレッチを組み合わせた女性向けのプログラムです。
プランクとは、筋肉を緊張させながら体を真っ直ぐにした姿勢をキープすることで、
筋肉を活性化させ引き締めるトレーニングですが、後ろ向きの姿勢でプランクを行うことで、背中とヒップを引き締める効果が高まるのです。
また、ストレッチと組み合わせることで血流が良くなり新陳代謝が活発となるため、冷えやむくみが解消され、お肌もツルツルになってくるのです。
 

立ったまま出来る簡単背中トレーニング


5種類の背中のエクササイズを30秒間ずつ連続して行うプログラムです。
立ったまま行える簡単な動作なので、運動不足の人でも無理なく取り組めます。
まずは動画を見ながら各動作に慣れるようにし、スムーズに動けるようになったら、使っている筋肉を意識しながら動作するように心掛けましょう。
腕の引き伸ばしをしっかり行い、可動域を大きくすることがポイントです。
起床後や入浴後など、時間を決めて行うと毎日続けやすくなります。
 

背中を鍛えて「魅力的なボディライン」を手に入れよう!

鍛えられた背中は、魅力的なボディラインになるための必須アイテムです。
男性は、広くてガッチリした背中によって逞しさが強調されます。
女性は、スッキリとした綺麗な背中によって美しさが際立つのです。
背中の筋肉を鍛える大切さが分かったら、あとは実践あるのみです!
まずは、自宅ですぐに出来るトレーニングから始めていきましょう。
最初は少し難しいですが、背中に効く感覚がつかめて来たらしめたものです。
背中の筋肉は、効かせるコツさえつかめれば、意外と早く効果が出てきますので、
是非当記事を参考に背中を鍛え、魅力的なボディラインを手に入れてください!

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大久保 孝一
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