摂食障害で苦しむ人を減らしたい。Aya81 Personal Training Studio代表 田中亜弥のトレーナー論

摂食障害で苦しむ人を減らしたい。Aya81 Personal Training Studio代表 田中亜弥のトレーナー論

今回は、女性専門のパーソナルジム「Aya81 Personal Training Studio」を経営する傍ら、パワーリフターとしても活躍している田中さんにインタビュー。田中さんは、20代の芸能活動中に経験した摂食障害を乗り越え、女性に寄り添った指導を得意としています。そんな田中さんのトレーナー業にかける想いに迫りました。

今回インタビューしたトレーナー

田中亜弥
田中亜弥

私は、20代で患った摂食障害を克服し、現在では女性専門のパーソナルジムを経営する傍ら、パワーリフター(全国3位)として活動しています。

1分サマリー

※この記事は、2021年03月時点の情報です。当時の状況と異なる部分がある可能性がある点、ご留意ください。

摂食障害がきっかけでパーソナルトレーナーの道へ

私がトレーナーになったきっかけは、 芸能活動をはじめた当初に発症した摂食障害でした。
私は、子どもの頃から歌手になりたいと思っていて、20歳から路上ライブ等を中心に約10年間歌手活動をしていました。



元々自分の体型にコンプレックスがあり、更にはその当時、安室奈美恵さんに憧れていたので、とにかく細くなるために「食べない」という選択をしてしまいました。
芸能界は痩せている人が多かったので、もっと痩せなきゃいけないという想いに拍車をかけました。

その結果、拒食症に、その後は反動で過食症になりました。



約10年間摂食障害だったのですが、その摂食障害を脱出するきっかけとなったのが、筋トレでした
私が入会したジムでは、ボディビルの選手が多数いたので、大会に向けて日々変わっていく身体を目の当たりにして刺激を受けました。
私も身体を変えるために、まずトレーニングの質を上げようと、まずは重量を求めるようになりました。
私は、たまたま体格的にも高重量を扱うことに向いていたので、結果としてパワーリフティングという競技の道に進むことになりました。




そこからは選手として強くなるために食べるという思考に変わり、筋トレによって身体と心が変わっていくのを実感するようになりました。
おかげで摂食障害を克服し、筋トレを通じて同じような悩みを抱えている人の力になれないかと思い、パーソナルトレーナーの道を志しました。
また、私が摂食障害が酷かったときに相談出来る人がいなくて、いつも誰かに相談したいとどこかで思っていたので、摂食障害経験者としても女性としても相談しやすいパーソナルトレーナーになりたいと思っています。

自然と女性専門ジムをオープンする流れに

トレーナーになった当初は、女性専門でやろうとは決めていませんでした
しかし、男性より女性の方が筋トレに対するハードルが高く、やり方が分からなくて、パーソナルを利用する方が多いことを知りました。
また、男性が多くいるようなジムに抵抗がある女性も多く、女性専門の需要の高さを感じていました。
そんな中、パーソナルトレーナーの先輩からも「女性トレーナーは希少だから、専門でやってみたら?」とアドバイスをもらったので、女性専門でやっていこうと決意しました。
その後は、すぐに女性専門のジムを開業しようとは思っていなかったので、他のジムで教えたりレンタルジムを借りて活動していましたが、ありがたいことにお客様が増えてきたので、個室で安心した空間を提供したいという思いから、自分のジムを開くことにしました

第三者として悩みに寄り添える存在になれる

私は、お客様が家族や友達にも相談できない悩みを、第三者として解決する手助けをしたいと思っています。
人は、意外と自分のことを自分が一番分かっていないと思うんですよね。  
だからこそ、私が第三者の視点で相談に乗り、お客様が自分自身と向き合うきっかけを作りたいと思っています。
あくまで変わるのはお客様自身なので、お客様が無理なく前向きに変わっていけるようにサポートしています。
アドバイスの結果、お客様が良い方向に変わっていくことにトレーナーとしてやりがいを感じます

「食べることは生きること」

ダイエットの最大の敵はストレスです。
ストレスにより食べ過ぎてしまうことや、逆に食べられなくなることが多いのですが、そもそも自分がストレスを感じていることやその原因に気づいていない女性もいらっしゃいます。
また、女性の体は繊細なので、ホルモンの変化により、食欲を上手くコントロールできないことがあります。
食べることに翻弄されやすいからこそ、ちゃんと向き合う必要があります。
私自身「食べることは生きること」という言葉に救われた経験があり、食べることをおろそかにするのは生きることをおろそかにすることだと思っています。
このような観点から、私は食べることの重要性をお客様にお伝えしています

過食症から15kgのダイエットに成功したお客様の話

私が指導したお客様の中に、過食症の方がいました。
元々、他のジムにも通っていましたが、リバウンドを繰り返していました。
私が担当した時は、過食症と思われる症状でしたが、ご本人は自分の意思の弱さのせいで過食していると思っていました。
そこから、まず少しずつ過食症についてお話しし、症状を改善するためにお客様と向き合ってきました。
その結果、80kgから65kgの減量に成功し「亜弥さんじゃなければ続けられなかった。やっと少し自分との向き合い方が分かってきた。」と言ってくれたときは凄く嬉しかったです。

人生で初めてのダイエットに成功したお客様の話

「運動が苦手で痩せたことがない」というお客様もいます。
そのお客様は「ダイエット=我慢」のイメージを持っており、リバウンドを何度も繰り返していたようです。
そこで、食べながら減量できる方法をお伝えしました。そしたら、お客様は「思ったよりも食べられる」と驚いていました。
その結果、お客様は人生で初めて10kgの減量に成功して、誕生日プレゼントすらもらったことのないご両親から金一封をもらったと喜んでいます。
食べることに罪悪感を感じている女性が多いので、正しい知識を広めていきたいなと改めて感じましたね。

女性の体調に合わせたメニュー作り

私がトレーニング指導で工夫していることは、その日の体調に合わせたメニューを決めることです。
女性はホルモンの影響で日々体調が変わるので、トレーニング前にどういう状態なのか、最近の生活習慣も含め把握するようにしています。



他にも、私自身がフリーウエイトを得意としているので、筋トレの基本である「BIG3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)」を中心に行なっています
BIG3は大きな筋肉を鍛えられる種目で筋トレの基本です。
BIG3のフォームを身につけると身体の使い方が上手になるので、他の筋トレメニューも上手くこなせるようになります。
その結果、筋トレの効果も上がりますし、腰痛や肩こりなどの改善にも繋がります。
あと、私がパワーリフターなので、お客様に重い重量のトレーニングをするのではないかと思われがちですが、全くそんなことはありません(笑)
お客様に合ったトレーニングメニューを提供しているので、自重のトレーニングをされる方もたくさんいらっしゃいます。

田中さんが運営するAya81 Personal Training Studioの魅力



私のジムのアピールポイントは、大きく3つあります。
1つ目は、女性トレーナーが少ないパーソナルトレーナー業界の中で、女性ならではの体の悩みや体型に関する相談に乗れるところです。
2つ目は、女性トレーナーによるフリーウエイトを使った本格的なトレーニングの指導を受けられることです。
3つ目は、私が摂食障害になった経験があるので、食事がうまく取れない方に寄り添ったアドバイスができることです。



私自身は食事に関して細かく言われるのが辛かったので、お客様のニーズに合わせて、実践できることから少しずつ取り入れるように指導しています。
特に摂食障害になると、食欲を自分の意志でコントロールできないので、無理に「食べてください」とか「我慢してください」と言わずに寄り添うことを大切にしています
あと、ジムは換気がしっかりしているので、コロナ禍でも来やすい環境を提供しています。
トレーニングルームも女性専用かつ完全個室なので、周りの目を気にせずにご利用いただけます。  

摂食障害で苦しむ人を一人でも減らしたい

今後はジムを経営していく中で、お客様が摂食障害から脱却するサポートをしていけたらと思っています
摂食障害は簡単に治る病気ではありません。
長年摂食障害に苦しみ、ジムにも来ることができない人はたくさんいます。
だからこそ、そういう方に対しても少しでも何か手助けになれるようにトレーナーとして発信力も身に付けていきたいです。
もちろん、摂食障害の方だけでなく、ダイエットや運動不足解消など、女性のあらゆる悩みにこたえられる場所にしたいと思っています。
また、産後の体型に悩んでいる女性も多いので、安心してお子様を連れてこれる女性専門ジムを作っていきたいです。

トレーナーになりたい人へひとこと



私が言うのもおこがましいですが、トレーナーは単に知識だけでなく、人としてのさまざまな能力が試される職業だと思います。
セッションという限られた時間の中で、様々なお客様のニーズに応える必要があります。
私は、摂食障害になったことはもちろん、芸能活動の経験もパワーリフティングをやっていることも全て今に繋がっていると感じています。



例えば、自分を商品として売り出すための営業力やコミュニケーション能力、摂食障害になったことで人の痛みを分かるようになったこと 、パワーリフティングという競技を通じてBIG3の重要性や体重・体調管理の方法など全てトレーナーとして役に立っています。
私もまだまだ勉強中の身ですが、これからトレーナーになりたい人は、自分と向き合い、色んな経験を大事にするといいと思います

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摂食障害で苦しむ人を減らしたい。Aya81 Personal Training Studio代表 田中亜弥のトレーナー論

今回インタビューしたトレーナー

田中亜弥
田中亜弥

私は、20代で患った摂食障害を克服し、現在では女性専門のパーソナルジムを経営する傍ら、パワーリフター(全国3位)として活動しています。

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