睡眠不足が筋トレに悪影響を及ぼす?3つの影響と3つの対策を解説!

睡眠不足が筋トレに悪影響を及ぼす?3つの影響と3つの対策を解説!

睡眠不足でも筋トレはやらないと!なんて考えている方もいるのではないでしょうか。もしかして、その行動かえって悪影響を与えているかも?今回は現役トレーナーの赤尾翔一郎が、睡眠不足と筋トレの関係について解説します!

この記事を書いた人

赤尾 翔一郎
赤尾 翔一郎

現在はフリーランスパーソナルトレーナーとして活動中です。  パーソナルトレーナーになる前は大手フィットネスクラブの社員でした。専門分野は筋トレ、ダイエット、ボディメイクです。

1分サマリー

筋タンパク質合成の抑制

睡眠不足が筋トレに及ぼす影響とその対策

睡眠についての記事を以前投稿いたしましたが、そちらでは睡眠をなぜ取らなくてはいけないのか、その重要性の解説を中心にしておりました。


睡眠は人間の体にとって必要不可欠なものです。
今回はその睡眠と筋トレの関係性、特に睡眠不足の筋トレへの影響について述べていきます。
そしてそれだけでなく、「睡眠不足だけど、今日はジムに行くんだ!」という日にできる対策についても述べていきたいと思います。

睡眠不足が及ぼすであろう影響

①筋タンパク質合成の抑制

人間の体の中では合成と分解が常に行われています。
このバランスを合成へと傾けていくと筋量が増加していきます(下図)。



そのため、筋量を増やすためには、筋トレを行い、同化ホルモン(合成に関わるホルモン)を分泌させ、筋タンパク質を合成する方向へバランスを傾けていくことが必要です。
筋トレによる筋に対しての刺激により、テストステロン成長ホルモンIGF-1(インスリン様成長因子)が分泌され、筋タンパク質合成が行われます。
これらの働きによって筋量の増加が起こるわけですが、睡眠不足状態は、上記の血中の同化ホルモンのレベルを低下させるだけでなく、コルチゾールなどのタンパク質分解を直接促進するホルモン(異化ホルモンと呼ばれる)のレベルを上昇させます。
これらの代謝システムが乱れることで、筋トレに対する骨格筋の適応を鈍らせる可能性があります。
筋繊維損傷についても回復をしていく際、同じプロセスを経ていくため、筋ダメージからの回復が遅れる可能性もあります。

②多関節種目の筋力低下、トレーニング総負荷量の低下

慢性的な睡眠不足状態が続くとアームカールなどの単関節種目よりも、複合的な動作である多関節種目、すなわちベンチプレス、デッドリフト、スクワットなどでの筋力の低下が起こる可能性があると言われています。
これは睡眠不足状態の際、筋トレなどの主なエネルギー源となる筋グリコーゲン量の減少が起こるためだと考えられています。
多関節種目では単関節種目よりも多くの筋肉が動員されるため、より多くのエネルギー量を必要とします。
そのため多関節種目で影響を受けやすいのではないかと考えられています。
大筋群のトレーニングや大きな容量のトレーニングを行うことは筋タンパク質合成に関わる同化ホルモンを分泌させる上でとても重要です。
実際、容量の大きなトレーニングを行うと一過的に成長ホルモンが強く分泌されます。
今日では、成長ホルモンと筋肥大の関係は直接的ではないとされ、重視されてはいませんが、成長ホルモンが分泌されるトレーニングでは、筋肥大を直接促進するIGF-1(インスリン様成長因子)が分泌される可能性が高いと考えられています。
睡眠不足状態はそういった点でも筋タンパク質合成を抑制するでしょう。

③モチベーションの低下、集中力の低下

トレーニング意欲の低下、ネガティブな感情も起こりやすくなります。
皆さんも経験があるかとは思いますが、寝不足の日は集中力が欠けていたり、やる気があまり起きなかったり、眠気が取れなかったり、そんなことはありませんでしたか?
その結果ジムに行くか迷った挙句行かなかったり、行ったとしてもいつもよりすぐ疲れて、トレーニングを切り上げてしまったりしますよね。
特にジムに通う習慣がまだできていない方はより強く影響を受けてしまうでしょう。
それらのことから考えられることとして、疲労による集中力低下、そしてトレーニング時間の減少、総負荷量の減少などが起こる可能性があります。

睡眠不足時の対策

では、ここからは睡眠不足状態でトレーニングをする時の対策をここに紹介していきます。
ただし、あくまでもこれらの対処法は応急処置ですので、睡眠は取れるときは必ずとりましょう。

①カフェインの摂取

なんとなく眠い時やかったるい時、コーヒーなどを飲むとシャキッとして疲れが吹っ飛ぶ、そんな経験はありませんか?
そんなコーヒーに含まれているカフェインには筋持久力と最大筋力を増強する効果があります。
筋トレにおいて疲労困憊まで追い込んでいくと、脳にある痛みや疲労を感じ取るアデノシン受容体が神経細胞に働きかけ、筋活動を抑制するようになります。
カフェインを摂取しているとそのアデノシン受容体にカフェインが作用し、その感受性を低下させます。
つまり、疲労を感じにくくなる、ということです。
これが先ほどの現象のメカニズムとなります。
そのため、睡眠不足による悪影響を軽減できる可能性が高く、トレーニング総負荷量の低下も幾分か抑えられるかもしれません。
20~30分ほどで効果が出てくるため、運動のそれぐらい前に摂取するのがおススメです。

②仮眠

トレーニング前に仮眠をとることで眠気や倦怠感、ネガティブな心理状態を改善しておくこともおススメです。
ただし、寝すぎてしまうと夜の睡眠に影響がでる可能性があるため、大体20分ほどで切り上げましょう。
布団などで寝ると寝心地がよく、起きられなかったりすることがあるので、私はあえて寝づらい場所、例えば机に突っ伏して寝るなど工夫をして寝ております。
さらにコーヒーの覚醒効果を利用してコーヒーを飲んでから、すぐに寝て、覚醒効果が出てきたところで自然に目が覚める、という方法もおススメです。

③午前中にトレーニングを済ませる

寝不足だと活動時間が長くなるにつれ、いつもより早く疲労が溜まりやすく、集中力が大きく低下する可能性が高いため、寝不足時にトレーニングをするときは疲労が蓄積した後の勤務後ではなく、勤務前にしておくなどの対策ができるでしょう。

質の良い睡眠を取りつつ筋トレをしよう

以上が睡眠と筋トレの関係でしたが、直接的な関係というよりも間接的な関係といえるでしょう。
筋トレの効果を最大化するために睡眠をしっかりとることが大切ですが、睡眠不足の時にトレーニングをすることもあると思うので、そういう時は少しでもその悪影響を抑えられるようにする工夫をしましょう。
そして睡眠不足だからトレーニングをしない方がいいのかというと、そうではありません。
なぜなら、睡眠不足状態=筋肉の分解につながるため、少しでも筋トレをしてその低下を食い止める必要があるからです。
そして筋トレには睡眠の質をあげる効果もあるので、ぜひ取り組んで頂きたいと思います。
睡眠自体がどうして必要なのか、より詳しく知りたい方は、以前の記事でまとめておりますので、ぜひ目を通していただけるとより理解が深まるかと思います。
ベストレ編集部 睡眠が必要な理由とは?以前の記事を読みたい方はこちら!

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睡眠不足が筋トレに悪影響を及ぼす?3つの影響と3つの対策を解説!

この記事を書いた人

赤尾 翔一郎
赤尾 翔一郎

現在はフリーランスパーソナルトレーナーとして活動中です。  パーソナルトレーナーになる前は大手フィットネスクラブの社員でした。専門分野は筋トレ、ダイエット、ボディメイクです。

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