痛みの理由は脳にあり?治療家トレーナーが解説する脳と痛みの意外な関係

痛みの理由は脳にあり?治療家トレーナーが解説する脳と痛みの意外な関係

痛みを感じる原因において大きいのが実は脳です。脳が痛みを出すかどうかを指令しているのです。この記事では治療家としても活動する西垣トレーナーが注射を例に脳と痛みの関係を解説します。

この記事を書いた人

西垣 正太
西垣 正太

京都で活動しているパーソナルトレーナー×治療家の西垣正太です! 医療国家資格である柔道整復師として接骨院の院長を経験。トレーナーと治療家の2足のわらじで「痛みや不調で悩む人」 に寄り添ってトレーニングと治療を実践しています。

1分サマリー

痛いと感じるのは脳の仕業

皆さん、痛みの原因って何だと思いますか?筋肉?関節?靭帯?神経?様々な原因が考えられますが、「脳」が痛みの原因だと考えたことはありますか?
痛みの原因の中でも見落としがちな脳。
今回は痛みで悩む人にぜひ知ってほしい「脳と痛みの関係」についてです。
ご自身の痛みを治したり予防するヒントになれば幸いです。

人によって違う注射の痛み

小さい頃から僕はずっと疑問でした。
なぜ注射は痛い人と痛くない人がいるのだろうか…

僕は注射が大嫌いです。(笑)

注射する日の前日から落ち込み、
当日は朝からソワソワ…
いざ注射するときは針を見ることが出来ません。明後日の方向を見て現実逃避です。
注射が刺さった時には歯を食いしばり、
終わったころには涙目になっています…(笑)



そんな死闘を繰り広げた後に後ろの人は何気ない顔で注射を打たれている…

「なんで同じ注射なのに自分だけ痛いんだ!生まれつき痛みに弱い体質なのか!?」
と毎回自分の体を恨んでました。(笑)

そう。同じ刺激でも
「痛みを感じる人」

「痛みを感じない人」
がいるのです。

その謎を解き明かすヒントが脳にあります


痛みはアウトプット

私が痛みや怪我について学ぶ前のイメージは
何かが体にぶつかったり、刺さったり…
体に刺激が入って、その刺激に対して脳が痛みを感じているというイメージでした。
つまり刺激を脳に「インプット」して痛みになる。

しかし、最近の科学では「痛みはアウトプットである」という事が分かってきました

では、アウトプットとはどういったことか?

先ほどの注射のパターンで説明しましょう。

同じ注射で体に入ってくる刺激(インプット)は同じなのに、痛みを感じる人と痛みを感じない(感じにくい)人がいます

これは、脳がその刺激に対して痛みを出すかどうかを判断しているから。

人間にとって一番大切なのは生存することです。
すなわち、体を侵害する刺激を回避すること。

脳が「危険だ!」と判断した刺激に対して痛みを出して回避させようとしているのです。

僕の注射の時だと精神的な不安、恐怖心によって脳が臨戦態勢になって
注射に対して「危険だ!」と判断することによって痛みを出してしまうのです。

そう。怖がれば怖がるほど痛いんです。
…それが分かっていてもなかなか恐怖は取り除けない。メンタルって不思議(笑)

とにかく痛みの強さは刺激の強さで決まっているのではなく
脳の状態によって決められているということです。

ビックリすると体は緊張する

私には今、生まれて1か月の子供がいます。
今この記事を書いている側でスヤスヤと眠っていますが、さっき私がクシャミをして大きな音を立てると「ビクッ」と手と足を伸ばして体を緊張させていました(ビックリさせてゴメンね 笑

新生児は、生まれてしばらくは脳の根元にある脳幹という場所を使って生きています。
脳幹は主に生命を維持することに使われていて、反射など本能的な動きをになっています。

私の子供が「ビクッ」となったのは「モロー反射」といって
大きな音が鳴ったり、体に急に触られたり、頭部に急な動きが加わると、体を守るために手足を広げ、体を緊張させて自分を反射的に守ろうとするのです。

これは「原子反射」といって生まれた時から備わっていて、脳幹の上にある大脳皮質が成長することによって消失していく反射です。

いろんな音を聴いて
いろんなものを見て
肌でたくさん感じて
体を動かして
母乳をたくさん飲んで
少しずつ脳を発達させていくのです。

ただし、発育発達の過程で上手く大脳皮質が成長できずモロー反射が大人になっても残っている人がいます。
これは発達障害ともいいますが、大人の中には日常生活には大きな支障は無いが、大脳皮質が発達が十分にされず発達障害と診断されるまでもいかない軽微な症状や体の不具合を抱えている人が潜在的にたくさん居ます。

そういった人は、小さな事で体を緊張させる癖が残っているのです。

私が経験したのは、あるお客様に何気なく「こんにちは!」と元気よく挨拶すると
挨拶のたびに毎回「ビクッ」っと緊張して挨拶されるお客様がおられました。

この「ビクッ」がモロー反射の特徴です。(…僕がめちゃくちゃ嫌われているのでなければ(笑))

その方は、原因不明の痛みと体の硬さに悩んでおられて、大脳皮質を活性化させるアプローチでほとんど痛みが無くなりました
もしかすると、その方には筋肉や関節へのアプローチだけでは痛みの改善には至らなかったかもしれません。

脳の機能低下が痛みを引き起こす

不安や恐怖心以外にも脳が痛みをアウトプットする原因があります。
それが脳の機能低下
脳は様々な体の機能をコントロールしています。
例えばあなたは目が見えなくなったらどうなりますか?

目が見えないから歩くときには恐る恐る、ゆっくりと体を緊張させながら歩くはずです。
目が見えないと皮膚感覚は鋭くなるかもしれませんね。
後ろから肩を叩かれるだけでもビクッと過剰に緊張して反応してしまうかもしれません。

簡単に体感するなら片眼をつむって歩くだけでも体が緊張するのが分かると思います。

これは視覚が制限されることによって脳への情報が少なくなり、またもや脳が「危険だ!」と判断することによって緊張や痛みをアウトプットしてしまう例です。

目が見えなくなるまではいかなくとも、
・視力が低下する
・周辺視野が狭くなる
・目のピントが合いづらくなる
などによっても脳の機能低下が起こってしまいます。

…そう!あなたの硬さや痛みは目が原因かもしれません

実際に、私のお客様にも眼のトレーニングをするだけで柔軟性がグンと伸びる方も居ます
目のトレーニングをすることにより大脳皮質も活性化して緊張が無くなったのでしょう。


目のピント調節の為のトレーニング

ストレッチもしてないのに体が変わっちゃうから皆さん詐欺にあったような不思議な顔をされます。ちょっと怪しいテクニックみたいですが、脳の機能を考えれば怪しくありません(笑)

脳の正常な活動に必要なものとは?

他にも大脳皮質の機能を高める方法はたくさんあります。
大脳皮質は大きく4つの領域に分かれ、それぞれが担当する機能は下記のようなものがあります。

前頭葉ー物事の判断、計画
頭頂葉ー運動、皮膚感覚
後頭葉ー視覚
側頭葉ー聴覚

例えば、キャッチボールでボールを捕る時、
前に足を踏み出すか、後ろに足を踏み出すかを判断するのは前頭葉。
飛んでくるボールを目で追うのは後頭葉。
手を出してボールを捕るのは頭頂葉。
もしかしたら耳でボールの音を聴いて距離感を掴んでいるかもしれませんね。この時は側頭葉。

そう。脳だからって難しいことをしないといけない訳ではなくて、
意外と子供のころにやった遊びみたいな事が大脳皮質を存分に働かせてくれるのです!
あとは、山登りなんかも最高におススメですよ!

目で遠くの景色を見て、
耳で動物の鳴き声と草木が擦れる音を聞きながら、
足では土や木、草を踏んでバランスを取り、
誰かと楽しく会話しながら歩けば、脳は最大限に活動してくれるはず!!
脳が活性化すると味覚も鋭くなって、山頂で食べるおにぎりがたまらなく美味しいんですよねー!


忘れてしまった感覚を取り戻そう!

何気ない「遊び」で脳が活性化するとお伝えしましたが、
厚生労働省による「国民健康・栄養調査」で平成30年に調査した
日常生活で運動習慣がある人の割合は
男性35.1%
女性27.4%
しかありませんでした。※1

それ以外の人はもしかしたら、家や職場で動かずに固まっている時間がどうしても多くなり目はパソコンやスマホに固定され、耳に流れてくるのは毎日同じ音。

これでは脳の機能は低下し、体は簡単に緊張して硬くなり、痛みを作り出す体になってしまうかもしれません

痛みで悩む方は、注射や薬、マッサージで「その時に楽になる治療」ばかりに頼っていませんか?
脳へのアプローチで「痛くならない体」を作っていきましょう!

※1厚生労働省ホームページ「平成30年「国民健康・栄養調査」の結果」参照

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西垣 正太
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京都で活動しているパーソナルトレーナー×治療家の西垣正太です! 医療国家資格である柔道整復師として接骨院の院長を経験。トレーナーと治療家の2足のわらじで「痛みや不調で悩む人」 に寄り添ってトレーニングと治療を実践しています。

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